昔いただいたお手紙と、仲間たちとのあったかい話
部屋を掃除していたら、はるか昔にとあるお医者様からいただいたお手紙を発見しました。
そのお医者様が書かれたエッセイへの感想をメールしたら、超多忙にもかかわらず、お返事をくださったのです。
ホントに感激した出来事でした。
丁寧な言葉のなかに、医療の世界への熱い思いが綴られており、音楽好きな方ということで、私の歌のことにも触れてくださいました。
「CDが出たら買います」という冗談か本気かともつかぬコメントも戴き、笑ってしまったのですが、さていつのことになりますか…といったところです。
話は変わりまして。
先日、高校の時の部活の仲間たちと、食事&カラオケに行きました。
酒を飲みながら「A子の歌が聞きたい〜」という残酷な一言が誰かから出始め、しばらく稽古もしていなかったので「あたし体調悪いから帰る」と言ったら、顧問の教師が「一曲だけ」とゴネ始めたので、イヤイヤ付いていくことになってしまいました。
しばらくビールなんぞ飲みながら仲間の歌うアニソンやAKB48なんかをボヘッと聞いていたんですが、
突然マイクを渡され、「なんか歌って」と言われ、プレッシャーを感じました。
あたしには歌の才能なんかないの、惰性で音大なんて行ってしまったけど今はそんな仕事してないの、所謂歌手くずれなの、だから人前で歌うことなんかできません、もう帰る、ごめんね。
早口でそう言い、「ふざけんなこいつら」と憎悪感で一杯の気持ちでドアに手をかけたそのとき、
「俺はお前のファンだぞ」
そう言ったのは顧問の教師でした。
仲間たちも「いいじゃんよ、OLと歌手なんてオンリーワンじゃんよ」だの「サイン考えときなよ。CD出したら100枚買うからさ(そんな金あんのか?)」だの「確定申告はちゃんとしないとね」だの好き放題言っていましたが、
確実に号泣し(最近泣き過ぎ)、マスカラがハゲてパンダ目状態のまま、
歌ったのは誰もが知る名曲中島みゆきの「糸」で、
サビでまた大号泣(笑)。
顧問も仲間も、感動する映画でも見たかのごとくの大号泣(笑)。
自分は孤独ではなかった。
そのあとはすっかり元気になっちゃって、4時間は歌い倒し、後輩が「ジャイアンのリサイタルっすか〜」と辟易する始末でした。ごめん、後輩(笑)。
これを機に少しずつ稽古して、少しずつ頑張るか、と思えた出来事でした。